介護保険の進むべき道は??

昨年ですかね。 長年勤めて来た介護のお仕事を退職し、今は障害者支援の分野で頑張っています。 どうして介護のお仕事を辞めたか?というと、これからの福祉を語るには介護だけではなくその他の福祉の分野も知らなければいけない時代が刻一刻と近づいている事を感じたからです。 具体的に言えば、僕が努めていた部署は「通所リハビリテーション」でしたが、H29年度の制度改正で介護保険の報酬単価が大幅に引き下げ。 その措置として、オプションでもあるより専門的なリハビリの実施に対する加算をアップする形で指針が打ち出されました。 その根拠にあるのは、入院病棟の回転率アップです。 要するに、これまではリハビリの名目で認められていた中期、長期入院を介護保険へ移行するという事です。 ですので、最前線で事業展開しているリハビリ中心の介護保険施設ではむしろ、報酬がアップしています。 ですが、レスパイトなのかリハビリなのかが明確化していない事業所にとってはまさに大打撃で、僕の務めていた施設においても例外ではありませんでした。 事業に携わる方からは一斉に不満が噴出しました。 ですが、介護保険というのは限りのある財源で、2000年に制度が発足した段階で僕らは「いずれ崩壊する保険制度」というレッテルと共に介護保険のシステムを教えられてきたわけですが・・・。 とにかく、財源がない。 介護報酬のマイナス改定はその証拠でもあるわけですが、これは介護保険に限った事ではなく医療保険然り、生活保護然り、障害者総合支援法然り、目的もなく無駄に対象者としてしまう我々が紛れもなくその根拠を構築してしっまたという事をまずは自覚しなければなりません。 そこで打ち出された指針が、「リハビリ重視の介護保険」だったわけです。 もちろん、在宅での看取りの推奨や在宅介護を推し進める政府側からすれば、レスパイトケアの充実も考慮し、リハビリだけではなくその部分においても減額はせず、加味してくれています。 ですが、レスパイトケアだけに特化するには人手が足りず、仮に人員を充実したとしてもこんどは経営が成り立たないという負の連鎖がある事を忘れてはいけません。 時給も上がってしまった事がより追い打ちをかけるわけですが・・・。 そこで、リハビリの特化な訳です。 仕事中、よく思っていましたが、高々週2~3回、施設でリハビリを受けたからといって何かが劇的に変わるか??といえば、決してそういう訳ではありません。 これは子供の学習塾と同じなのですが、勉強をそこで覚えるのではなく、分からないのが何なのかを把握する為に塾なり予備校なりに通う訳です。 そして、そこで得た自分に足りない物を自己学習で効果的に補っていく。 介護におけるリハビリもこれと同じことが言えます。 リハビリには、ある程度のセルフケアがなければ決して効果は得られない。 この事を理解している事業所と理解していない事業所では大きく差が生じます。 そして、その事を理解している事業所をより高く評価するという仕組みが今の介護保険制度な訳です。 前回の報酬改定は、介護、障害、医療全ての分野において見直しされる「トリプル改定」とも言われた大きな出来事でした。 圧倒的に足りないといわれた特養は要介護3以上をベースに、より優先順位の高い方が円滑に入所できるシステムへ変化。 そして、その枠へ入る事の出来ない軽度から中度の方には、今の状態を維持、あるいは改善してもらわなければ財源がもたない・・・と。こういう事を言いたい訳です。 おそらくでですが、これからのリハビリデイやデイケアは、より回転率を上げなければ採算が取れないという状況が更に進むはずです。 これは、障害における就労支援や地域移行支援、あるいは生活保護受給者の生活状況においても同様の事が懸念されます。 ですが、逆に言えば、増えすぎた事業所を今一度精査し、求められた支援を忠実に実施し、成果を上げた施設には高い評価を与えるという裏返しでもあります。 そう考えると、厚生労働省の指針は決して間違ってはいないのではないかと思うのです。

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